山口県歯科医師会

むし歯予防

う蝕予防

 正しい生活リズムがむし歯予防の第一歩です。
一度できてしまったむし歯は、自然に治る事はありません。未然に防ぐ事が大切です。

 食事を規則正しい時間にとりましょう。間食を控えて、唾液が歯を再石灰化する時間を確保します。食事の時は、よく噛んで食べる事により、唾液の分泌量を増やす事ができます。唾液には、酸を中和する動きや、酸によって溶け出したミネラル成分を元に戻す動きがあります。

ステファンカーブ

 唾眠中は唾液の分泌が少なくなることで、寝る前に食事をすると口の中が酸性の状態が長期間続いて、むし歯になりやすくなります。消化吸収の面からも、夕食から寝るまでに2時間は間をあけてください。

 フッ素には、歯質の強化・初期むし歯の再石灰化・むし歯の原因菌の抑制といった動きがあります。フッ素塗布は歯の生え始めに行うと効果的です。フッ化物洗口剤による洗口は、寝る前に行うと口腔内のフッ化物濃度が長時間高く保たれる為効果的です。フッ化物配合歯磨剤を併用すると効果があります。

 小児う蝕の発現機序の始まりは、う蝕原性菌(MS)が口腔内へ感染する過程です。主な原因としては、母親から乳児へ唾液を介して伝 播する「母子伝播」があげられます。主な感染経路としては、食べ物をあらかじめ噛んでから子供に与える「噛み与え」や、スプーンや箸を子供と共有する行為 などがあげられます。

 ただし、MSに感染したとしても、口腔内に定着するためには、菌にとっての「家」が必要です。つまり、硬い組織である「歯」の存在 が定着には必要なのです。そのため定着の時期は、歯の萌出後という考えが一般的です。特に2歳前に感染するとう蝕発症の可能性が高くなり、発症後のその重症度も高くなります。したがって、母からの伝播に関しては、少なくとも2歳までは注意が必要です。

 キシリトールガムを使うことで、ハイリスクの母親の口腔内のMSはローリスクに変化しやすいと言われています。すなわち、キシリ トールを長期摂取するとう蝕原性の高い「感受性菌」が減少し、う蝕原性の低い「非感受性菌」に置き換わっていくため、より容易にう蝕発症を抑制できると考 えられます。

*参考文献
「う蝕予防」(歯科衛生士 仲井 雪絵)、「よい歯を育てる食生活」(住久 龍二  )